前回の記事では、保険の見直しを始める前に、加入目的の確認と契約内容の一覧化をお伝えしました。
今回は、「保険に入りすぎている」「入らなすぎている」とはどういう状態を指すのか、判断の基本的な考え方を整理していきます。
1. 「入りすぎ」とはどのような状態か
保険に「入りすぎている」状態とは、一般的には、必要な保障範囲に対して保険料の負担が過大になっている状態を指すことが多いです。
たとえば、複数の保険で似たような保障が重複している場合や、ライフステージの変化(子どもの独立など)によって、以前ほど大きな保障が必要でなくなっている場合などが当てはまります。

2. 「入らなすぎ」とはどのような状態か
反対に「入らなすぎている」状態とは、万が一のことが起きた際に、公的保障や貯蓄だけでは生活の維持が難しくなる可能性がある状態を指します。
特に、扶養する家族がいる場合や、住宅ローンなど長期の支払いを抱えている場合は、保障が不足していないかを慎重に確認する必要があります。
一方で、医療費については公的医療保険の「高額療養費制度」があり、たとえば年収約370万〜770万円程度の一般的な区分であれば、1ヶ月あたりの自己負担額はおおむね8万円台後半(2026年8月の制度改正後の目安として「85,800円+医療費の一部×1%」)にとどまる仕組みになっています。
この上限を知らずに、医療保障だけを過大に見積もっているケースも見られるため、まずは自分の年収区分での自己負担限度額を確認しておくとよいでしょう。
3. 判断のヒントになる3つの視点
「入りすぎ」か「入らなすぎ」かを考える際は、次の3つの視点で自分の状況を整理してみると判断しやすくなります。
- 扶養している家族がいるか、いないか
- 万が一の際、公的保障や貯蓄でどこまでカバーできそうか
- 加入している保険の保障内容が、現在の生活状況と合っているか
4. 家族構成やライフステージによって「適切な量」は変わる
独身で扶養家族がいない時期と、結婚・子どもが生まれた時期とでは、必要な保障の内容も大きく変わります。
一般的には、扶養家族が増えるタイミングで保障を厚くし、子どもの独立や住宅ローンの完済など、経済的な責任が軽くなるタイミングで見直しを検討するという考え方が広く知られています。

ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、家庭ごとの資産状況や価値観によって最適な形は異なります。
断定的に「この時期にはこの保障が必要」と決めつけず、自分たちの状況に照らして考えることが大切です。
たとえば独身で扶養家族がおらず、勤務先の福利厚生で医療保障がある程度カバーされている場合は、必要最小限の保障にとどめているという考え方もあります。
一方、小さな子どもがいて住宅ローンを抱えている場合は、公的保障だけでは生活費や教育費をまかないきれない可能性があるとして、保障を手厚くするという考え方もあります。
どちらが正解ということではなく、自分たちの状況に近い例を、考える材料の一つとして参考にする程度にとどめておくとよいでしょう。
5. 「不安だから」だけで判断しない
保険は「万が一」に備えるものであるため、不安な気持ちから保障を厚くしたくなることがあります。

一方で、不安の大きさと、実際に必要な保障額は必ずしも一致しません。
公的保障や貯蓄でカバーできる範囲を数字で確認したうえで、不足している部分を保険で補うという順序で考えると、過不足のない判断がしやすくなります。
6. まとめ:過不足を判断する軸を持つ
保険の「入りすぎ」「入らなすぎ」は、保険料の金額だけでなく、扶養家族の有無・公的保障の範囲・現在の生活状況を踏まえて総合的に判断するテーマです。
次の記事では、保険の代表的な分類である「掛け捨て型」と「貯蓄型」の特徴について整理します。
判断に迷ったときに使える「保険の無料相談窓口」の仕組みについては、こちらの記事で紹介しています。
次に読むべき記事
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